こんにちは。たけのこです。
まだ中学受験も遠かった日々。
私はペーパードライバーなので,通勤は電車です。
息子をだっこひもに入れて抱え,保育園荷物を持って,電車に乗り,会社近くの保育園に寄ってから出勤してました。
疲れ切っていた毎日。休日も休めるわけではなく,息子のリクエストに応えてました。
あぁ苦しい。ゆっくりしたい。心から思っていたんですけど,今になって思えば,
きっとあの時が,私の人生で一番幸せだったのかもしれないです。
息子と古川沿いをサイクリングデートをした思い出話
息子が補助輪付きの自転車に乗れるようになった頃のことです。休日になると決まって誘われました。
「お母さん、川沿いに行こう。」
古川沿いの道は、お気に入りのサイクリングコースになっていました。
自転車に慣れてくると、近くの図書館で本を読んだり、少し足を伸ばしてハンバーガーショップに寄ったり、書店へDVDを借りに行ったりしました。
いわば2人の定番のデートコースだったのです。
補助輪がいらなくなり、ひとまわり大きな自転車に変わっても、季節を問わずデートのお誘いは続きました。
だんだん自転車の速度は増し、走る距離は長くなり、寄り道も多くなりました。
こんな週末がずっと続くと思っていました。
いつからデートに誘われなくなったのでしょう。
ふと気づくと、いつもお母さんお母さんと寄って来てくれた息子はもういません。
いるのは、今日も友達と出かけるという、高校生の息子です。
今も愛するひとり息子ではありますが、振り返るとあの頃はなんと可愛かったのでしょう。
目を閉じて思い出すのは、ほっぺを真っ赤にして笑顔でペダルを漕ぐ幼い息子の姿です。
私が少しでも遅れると、自転車を止めて振り返ります。
「お母さん、遅いよ。早く来て!」
時々古川沿いの道を通ると、変わらない景色が私をセンチメンタルにさせます。
それでも記憶を鮮明に塗り直してくれる、大切な思い出の場所です。
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