【かな入力 VS ローマ字入力】少数派の愉快な体験談

仕事

「かな入力」の方、いらっしゃいますか?

私は「かな入力」の人です。ブログ始めて2年半。初めて語る話です。

「かな入力」の方には共感してもらえるんではないかと思います。ここに来てくださったなら、ぜひぜひ読んでいってください。

初めてのワープロと「かな入力」デビュー

大学生の頃、卒論を書くために購入したのは、NECのワープロ「文豪ミニ」でした。

お値段、158,000円。当時、シャープの「書院」富士通の「OASYS」と、店頭で迷いに迷った覚えがあります。

一生懸命アルバイトをして購入した、私にとっては学生時代の中で一番といっていい、大きな買い物。「ダイイチ」で購入しました。エディオンの前の前の名前ですね。

当時、トイレも台所も共同の6畳の貸間で、冷蔵庫も持っていなくて、銭湯通いの貧乏な学生だったのにもかかわらず。贅沢なんですけど、どうしても欲しくて、必死で働いて購入しました。

手に入れた後、問題はどうやって文字を打ち込むか、でした。

当時は「かな入力」とか「ローマ字入力」とか、そんな区別を意識していませんでした。

ただ卒論をワープロで書きたいという思いだけで、とにかく説明書を読んで必死に習得したのが、「かな入力」だったんです。

「なんで、こんなわけのわからん順番でかながキーボードに割り当てられてるんだろうな」と思いつつ、日々入力していました。

でも「習うより慣れろ」とはよく言ったものです。気づけば自然に「かな入力マスター」になっていたのです。

卒論を書き終えるころには、ワープロに向かう自分の指が「カタカタカタッ!」と軽やかに踊り、

「おお、私も文明の利器を使いこなしている!」と我ながら満足していました。

プログラミングとの出会い、そしてローマ字へ

やがて就職。バブルがはじけたからか、私がぱっとしなかったからか、内定をいただいたのは1社だけ。そこで待っていたのは、プログラミングの世界でした。

パソコンはWindows3.1だったけど、最初は触る機会はなく、ホスト端末でプログラムを作成することになりました。

ソースコードは当然アルファベット。仕方なくキーボードのローマ字の位置も覚えることに。

これまた、「なんでABCの順じゃなくて、こんなよくわからない位置に割り当てられてるんだろう?」と思いつつ、日々、プログラム作成を行ってました。

その頃です。周囲は、「ローマ字入力」の人が多いと気づいたのは。

何か便利なのかな。挑戦してみると、頭が混乱しました。

「なんで『か』を打つのに『k』と『a』を押さなきゃいけないんだ!」

「『わたし』の3文字を『watashi』と7文字も打つの?まじ?」

「心に浮かんだ言葉をそのままかなで打った方が、簡単じゃない?」

そう思って、ローマ字入力のよさが全然わかりませんでした。

ただ、いいなと思ったのは、ローマ字入力の方が、同じ文章を入力するのにタイピングの量が多いので、たくさん仕事をしているように見える気がしたんです。

変えるなら今かなぁ?

何度かローマ字入力に変えようとしたけど、「いちいち打つ文字をローマ字で考えて、ローマ字の位置でキーボードを押す」というのが、自分の中でめちゃめちゃ効率が悪い。

入力速度が遅いばかりか、頭まで疲れてしまい、毎回挫折しました。

ローマ字のキーボード位置はわかっているのに無理でしたから、もうね。いつだったか忘れたけど、何年か後には完全にあきらめました。

職場では肩身が狭い「かな入力民」

ただ、職場では「かな入力」は圧倒的にマイノリティ。

サーバーで作業をしたあと、設定をそのままにしてしまうと——

「おい、なんで入力が『かな』になってるんだよ!」

「元に戻しとけよ!どうやって戻すかわかんないんだよ。」

と、まるで重大なセキュリティ事故でも起こしたかのように咎められます。

いやいや、私だって、毎回ローマ字入力の設定を、かな入力に変更してから作業をしてるんです。

それでも一度も、文句言ったことないですよね。

なぜ「ローマ字入力」が普通で、「かな入力」が合わせるべきと思うのか、いつも腹立たしい気持ちでした。

かな入力仲間は秘密結社の同志?

年齢を重ねた今では、そんな文句もあまり言われなくなったし、そんな話があってももう「ローマ字入力が主流だもんね、はいはい。」と気にならなくなりました。

だけど、ときどき「私も、かな入力なんですよ」と打ち明けてくる人に出会うと、

妙な高揚感がこみ上げます。

「あっ、この人は同志だ!」

「ようこそ秘密結社へ!」

…と心の中で握手してしまうのです。

話題が「かな入力」というだけで、初対面でもぐっと距離が縮まる。

これ、かな入力経験者にしか分からない連帯感なのかもしれません。

入力方法は生き方のようなもの

結局、入力方法なんてどちらが正解ということもありません。

ローマ字入力の人にはローマ字の合理性があり、かな入力の人にはかなの直感性があります。

ただ、入力方式にはその人の時代背景や歩んできた道がにじみ出る。

だからこそ、ちょっとした話題から思わぬ共感や笑いが生まれるのでしょう。

かな入力はマイノリティかもしれません。

でも、少数派だからこそ楽しいエピソードや、秘密結社のような連帯感があるのです。

今日も私は、文章を「かな入力」で、プログラムを「ローマ字入力」で。

相変わらずの二刀流で、キーボードの上をカタカタと走らせています。

プロフィール
この記事を書いた人
たけのこ

50代女性会社員です。子育てがひと段落し、趣味を楽しみながら定年までの会社員生活を過ごしています。
趣味はサンフレッチェ広島を中心としたJリーグ観戦。最近はWEリーグも気になり始めました。その他、好きなYoutuberさんの話など、日々気になったことを綴っています。

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