優しい人が怒らないようにするためには?

雑記

私は自分のことを、わりと優しい人間じゃないかと思ってる。

怒ることはほとんどなくて、たいていのことは「まぁ、いいか」と飲み込んできた。

相手の気持ちを考えて、言葉を選んで、傷つけないように話そうとする。

結構疲れるけど、できるだけ波風を立てずに、穏やかにすませたい。

そんなふうに生きてきたから、自分でも「私は優しい方かも」と思ってた。

でも、人生の中で、何度かブチ切れてしまったことがある。

それはもう、自分でもコントロールできないほどの感情で、

涙が出たり、声が震えたり、いつもの自分からは想像できないような強い口調で怒ってしまったことがある。

そしてたいてい、そのあとの人間関係は終わってしまう。

怒った理由は、表面的にはささいなことだったりする。

だけど、本当はそこに至るまでに、ずっと我慢してきたことがある。

感情が水のように少しずつたまって、もうコップのふちが耐えられなくなって、

最後の一滴で、盛大にあふれてしまう。そんな感じ。

学生のころ、感じていた「見下されてるかもしれない」感覚

学生のとき、ずっと一緒にいた友達がいた。

楽しい時間もたくさんあった。

だけどその人と話していると、なんとなく、どこかで下に見られている気がしていた。

言葉の端々や態度に、うっすらとそういう雰囲気があった。

でも私は、それを笑って受け流していた。

嫌だなと思いつつ、なぜか一緒にいてしまっていた。

そんな日々が続いて、ある日、些細なことをきっかけに涙がこぼれてしまった。

「ずっとあなたから下に見られている気がして嫌だった。もうやめてほしい。」

思っていたことを一気に言ってしまった。相手はとても驚いていた。

まさか私がそんなふうに思っていたなんて、夢にも思ってなかったらしい。

一度はそこから少し近づけた気がしたけど、

その後、彼女が東京に行って、時々電話するようになっても、

やっぱり同じような違和感を感じて、だんだん疎遠になった。

大学生のとき、父の職業を馬鹿にされたあの日

大学時代、ある授業を一緒にとっていた友人がいた。

他の友人はその授業をとっていなかったので、その時間はその友人と2人でよく話した。

そんなに話は合わなかったが、頑張って話を合わせ、少しずつ親しくなった。

だけどある日、ふとした会話の中で、私の父の職業を小馬鹿にするような発言をされた。

その瞬間、何かがプツンと切れた。

「なんでそんなこと言えるの?その職業で稼いだお金で私は育ってきたのに、私の人生を否定された気分になる。」

怒りがあふれ出して、強い言葉で返してしまった。

それ以来、言葉を交わすことはなかった。

社会人になって20年後の、静かな爆発

社会人になってずいぶん経ってからの話。

職場で一緒に働いていた派遣社員の方が、

日頃から問題点ばかりを指摘しては、改善策も出さない人だった。

それまで何年も、私はその人とそれなりにうまくやっていた。

でも、その日だけは耐えられなかった。

執拗に文句を言い、全部私のせいにするような話し方をしてきた。

最初は、いつものことと話を聞いていたが、そのしつこさに何かがちぎれた。

「それはおかしいです。全部私の責任だというのなら、あなたは何をしているんですか。」

そんなことを言ったと思う。

声が震えて、体も震えて、涙が出そうになって、でも我慢して、そのまま早退した。

その後も同じ職場で働き続けたけれど、その件については触れず、距離を置いて接するようになった。

優しい人が怒るときは、たいてい遅すぎる

優しい人って、怒るのが下手なんだと思う。

小さな違和感や傷つきがあっても、「こんなことで怒るのは大人げない」と思って、心にしまってしまう。

だけど、しまったままじゃなくて、溜まっていく。

それが知らないうちに積み重なって、限界を超えた瞬間に一気にこぼれてしまう。

そしてその「爆発の瞬間」だけが目立ってしまって、

相手からは「突然キレた人」になってしまう。

では、怒らないようにするためにはどうしたらいいのか?

たぶん、「怒らないようにする」のではなくて、

「小さな違和感のうちに、少しだけ言葉にする」のが大切なのだと思う。

「それ、ちょっと気になるな」とか、

「うーん、私はあまりそういう言い方、得意じゃないな」とか、

ほんの少しでも伝えておくこと。

ちゃんと怒る前に、少しずつ調整すること。

それができていれば、私もあんなふうに爆発することはなかったのかもしれない。

最後に

怒らないように生きていきたいと思ってるけど、

それは、怒ることを悪いと思ってるからじゃない。

怒ったあとに傷つくのが、つらいからだ。

だから、無理に優しくいるんじゃなくて、

ちゃんと、自分の違和感やつらさに気づいてあげられるようになりたい。

優しい人が怒らないためには、

「優しくしすぎないこと」が、案外大事なのかもしれない。

それが難しいんだけどね。

プロフィール
この記事を書いた人
たけのこ

50代女性会社員です。子育てがひと段落し、趣味を楽しみながら定年までの会社員生活を過ごしています。
趣味はサンフレッチェ広島を中心としたJリーグ観戦。最近はWEリーグも気になり始めました。その他、好きなYoutuberさんの話など、日々気になったことを綴っています。

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