小雨とどんより空、それでも中は“別世界”
小雨が降る午後。
空はどんよりと曇って、スタジアムの外観も少し沈んで見えました。

でも、ゲートをくぐると、そこはいつも通りの“別世界”。

天気なんて関係ない——そう思わせてくれるのが、サンフレッチェ広島のホームスタジアムです。
どんな空模様の日でも、「エディオンピースウイング広島」に入った瞬間から心が晴れていく。
今日もそんな日でした。
対戦相手は浦和レッズ。松本泰志選手との再会
今日は浦和レッズ戦。
今シーズン、浦和レッズのメンバー表は、必ず見ています。
サンフレッチェ広島から浦和レッズに移籍した、松本泰志選手のメンバー入りを確認するためです。
メンバー入りされてると、なんか安心するんですよね。
ずっとメンバーには入られていたのに、ここ最近入らなくなってしまい、どうされてるのか気になってまして。広島戦には来てほしいなぁと、願ってました。
そんな中、対戦相手のメンバー表に「松本泰志」の名前を見つけて、胸が高鳴りました。
久々に姿が見える——そんな期待を抱きながら、双眼鏡を握りしめてました。
試合前の練習と、試合でも交代出場で姿を見られて、うれしかったです。
ただ…気のせいかもしれないけど、なんといいますか、
サンフレッチェにおられた頃のような華やかさは、少し影を潜めていたように感じました。
怪我明けだったから?または浦和レッズのチーム状態もあるのかもしれません。

わかってはいることだけど、名前の横のエンブレムがサンフレッチェのじゃない…なんともいえない気持ちでした。拍手しましたけどね。
松本泰志選手は、笑顔が本当に似合っていて、誰よりも華やかに笑う方だったので、
そういう姿が見られなくて、ちょっと残念でした。
浦和レッズが勝てば、そうだったのかもしれませんね…。
挨拶に来てくださって、そのとき笑っていなかったのが少し切なかったです。
試合も負けているし、古巣への挨拶で笑顔がないのは普通なのかもしれませんけどね。
できれば広島にいてほしかったですが、
サンフレッチェよりレッズを選ばれたのだから、
どうか浦和でもっと輝いて、もっと笑顔を見せてほしいです。
試合の感想
試合は、見事な3−0の快勝でした。
危ない場面がほとんどなく、安心して見られる90分。
浦和レッズの調子が悪そうなので、「完勝」でいいのかな?とも思いましたが、
それでも3点入る試合は、やっぱり特別です。
木下康介選手の先制弾に沸くスタジアム
1点目は木下康介選手。
田中聡選手のクロスを押し込んだ瞬間、スタジアムが揺れました。
あの歓声と手拍子の波、久しぶりに鳥肌が立ちました。
やっぱり、フォワードの選手が決めるゴールは、格別に気持ちがいいですね。
ACLの試合ではできなかった、コール&レスポンスができたのもうれしかったです。
加藤陸次樹選手の2点目は「芸術的」な流れ
そして2点目。
これはもう、美しかったです。
中野選手→東選手→前田選手のスルー→加藤選手のシュート。
一瞬で流れたパスの連鎖。
速すぎて声も出ませんでしたが、気づいたら決まってました。
しかもそのゴールが、ちょうど目の前。
ボールの軌道までくっきり見えて、心に焼きつきました。
いつも思うけど、ゴール後に歌う加藤陸次樹選手のチャントは、めちゃ盛り上がりますよね。
この一連の流れの中で、一番びっくりしたのは、東選手のボレーでの高速パスです。
最初、ボレーシュートを失敗したのかと思ったのですが、ボールの通り道に前田選手と加藤選手がいて、意図をもったパスだったのだと気づき、鳥肌でした。
3点目も加藤選手が起点。MVPにふさわしい活躍
3点目は、前田直輝選手のゴールでした。
その起点も加藤選手の折り返し。
今日は、途中からの出場でしたが、その後の攻撃すべてに関わっていたと言っていいくらいなのでは?
動きがほんとに、切れてました。
この勢いのまま、天皇杯準決勝での活躍を期待したいです。
前田選手は、浦和から広島への移籍の時色々あったみたいなのですが、このままサンフレッチェでどんどん得点して、「サンフレッチェと言えば前田直輝」のイメージになるくらい、チームを引き上げてほしいです。
浦和レッズサポーターの声がほとんどない試合
正直、浦和レッズが対戦相手の場合には、試合も楽しみなのですが、熱心にサポーターの迫力ある応援を見れるのも楽しみのひとつです。
どこのチームのサポーターより、熱狂的ですよね。
声にびっくりするし、恐さもあるけど、Jリーグの応援の象徴みたいな存在じゃないかと思うんです。
だけど、今日はほとんどその声が聞けませんでした。
サポーターの方は、たくさん来られていたんですけどね。
いつもたくさん振られてる旗もないし、「We are REDS!」とかの大きな声も全く始まらなくて。
正直、残念でした。
詳しいことはわからないけど、応援ボイコット中なのだそうです。
双眼鏡で見たら、「浦和の男ならプレイで声援を勝ち取れ」っていう言葉の幕が出されてました。

MAN OF THE MATCH は加藤陸次樹選手
1得点1アシストの加藤陸次樹選手が、「MAN OF THE MATCH」で、インタビューをされてました。

リーグ優勝の可能性がなくなってしまったけれど、天皇杯優勝の可能性があることで、選手のモチベーションは高くなっているのかなぁという、印象でした。
まぁ、私たちサポーターもそうですから、どうか来週のヴィッセル神戸戦に勝って、決勝進出してほしいですね。
準決勝の対戦相手がヴィッセル神戸っていうのがね。スーパーカップでは勝ったけど、ベストメンバーを組んだ神戸には、この2年間勝ってないですからね。
神戸もリーグ優勝がなくなったことで、天皇杯優勝に賭けてくるでしょうから、ここで勝てればとんでもなく大きな自信になりますよね。
神戸に勝てば、私もサポーターとして、今日より確実にうれしいと思います。楽しみですね。
加藤選手、応援してます。ゴール決めてください。
入場者数26,383人、そして全試合完売という奇跡
今日の入場者数は26,383人。
そして驚くことに——今シーズンのリーグ戦は全試合完売とのこと。

エディオンスタジアムの頃、
「行きたいと思えばいつでもすぐに取れる」そんなチケットが、
今では争奪戦。
この前のシーズンチケットの売れ方を見ても、熱が冷める雰囲気は今のところないですね。

2年経ってもサポーターの熱が冷めないのは、本当にすごいことだと思います。
スタジアムが新しくなっただけじゃなく、
クラブもファンも、確実に強くなっている気がします。
今の席で見られるのも、あと2試合
今のシーズンチケット席での観戦も、今日を含めてあと2回。
そう思うと少し寂しくなります。
この角度で円陣を見れるのも、あと2回。


だからこそ、今日は勝ちで終われて本当によかった。
勝利のスクリーンをこの角度で見ながら、
「やっぱりこの席が好きだったな」と改めて感じました。


やっぱり、この席を継続すればよかったかなぁ、とも、正直思いました。
最終戦は、もっと感傷的になってしまうかもしれません。
自分で選んだことだから、乗り越えなければ、ですね。
とにかく今は、天皇杯準決勝を楽しみにしましょう。
選手ひとりひとりの質も、チームとしての完成度も、気持ちも、絶対負けてないと思います。
あとは、当日のコンディションだけだと思います。
楽しみすぎますね。





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