浅野拓磨選手の、サンフレッチェ広島加入会見を見ました。
ダイジェストを後日見られるのかな?と思っていたら、RCCさんがほぼノーカットでYoutubeに上げてくださっていて、ボリュームたっぷりで見ることができました。(ありがとうございます)
10年ぶりの広島復帰。
海外で長く活躍された選手が帰ってきてくださるのだから、それだけでも十分にうれしいことです。
けれど、会見を聞き終えたあとに私の中に残ったのは、
「浅野選手って、すごい人だな」
という、少し漠然とした感想でした。
もちろん、サッカー選手としての実績もすごいです。
日本代表としてワールドカップに出場し、ドイツ戦でゴールを決め、ヨーロッパのクラブで長くプレーされてきた選手です。
でも今回の会見を聞いて、すごいのは経歴だけではないのだなぁと思いました。
最初から広島に帰るつもりだったわけではない
古巣への復帰会見です。
「いつか広島に帰りたいと思っていました」
「広島に戻ることができてうれしいです」
そんな言葉だけでまとめることもできたと思います。
けれど浅野選手は、もともとはヨーロッパで挑戦を続けたいと考えていたことや、広島から話をもらっても、すぐには気持ちが変わらなかったことを正直に話されていました。
広島に戻るべきなのか。
ヨーロッパでの挑戦を続けるべきなのか。
最後まで迷い、明確な答えが出たわけではなかったそうです。
私は、その正直さに驚きました。
加入会見で、そこまで迷っていたことを話さなくてもよい気がしますし、
もっときれいな話にまとめることもできたと思います。
それでも、自分がどのように悩み、どのように決断したのかを、自分の言葉で話されていました。
広島に戻ってきたことを美談にするのではなく、迷いも怖さも含めて話されている。
その姿勢が、とても誠実に感じられました。
迷いがなくなったから決めたのではない
私はこれまで、何か大きな決断をする人は、迷いがなくなってから決めるのかなと思っていました。
自信を持って、
「これが正しい道だ」
と思えたから進めるのだと。
けれど浅野選手は、そうではなかったのだそうです。
迷いが完全になくなったわけではない。
怖さや寂しさも残っている。
それでも自分で決断し、決めたからには、そこでやれることをすべてやる。
決断した道を正解にするために、これから全力で進んでいく。
浅野選手の言葉からは、そんな覚悟を感じました。
迷わないことが強さなのではなく、迷いながらも決めること。
そして、自分で選んだ道を引き受けること。
そういう強さもあるのだなぁ、と思いました。
広島への復帰を「最大の挑戦」と語る
私のイメージでは、海外でプレーを続けることのほうが挑戦で、
日本に戻り、以前所属していたクラブでプレーすることは、少し落ち着いた選択のようにも感じてしまいます。
けれど浅野選手は、広島へ戻ることを、自分にとっての大きな挑戦として捉えられていました。
広島へ帰ってきて、海外での経験を若い選手たちに伝えることを主に考えられているわけではないそうです。
自分自身が、もっと成長したい。
日本代表になりたい。
ワールドカップを目指したい。
その中で、サンフレッチェ広島を優勝へ導きたい。
「海外から帰ってきたベテラン選手」という雰囲気ではなく、これからもう一度、大きなことを成し遂げようとしている選手なのだと感じました。
なんというか、ギラギラしているのです。
その熱量が、画面越しにも伝わってきました。
「優勝に貢献したい」ではなく「優勝に導く」
特に印象に残ったのは、サンフレッチェを優勝へ導くことについて、強い言葉で話されていたことです。
「優勝に貢献したい」
という言葉ではありません。
自分がチームを優勝へ導く。
そこまでの責任を、自分から背負おうとされているように聞こえました。
10年ぶりに戻ってきた選手が、これほどの覚悟を持って広島で戦おうとしてくださっている。
そのことが、サポーターとして本当にうれしいです。
私も、精いっぱい応援したいと思いました。
帰ってきてよかったと思ってもらいたい。
浅野選手が選んだ道を、一緒に正解にしたい。
そんな気持ちになりました。
多くのサポーターの方が、そんな気持ちになったのではないかと思います。
サポーターへの言葉も、きれいごとではなかった
サポーターについて話された部分も、浅野選手らしいと感じました。
「サポーターのために頑張ります」
そう言えば、きれいにまとまったと思います。
けれど浅野選手は、まずは自分自身とチームのために戦うという、正直な気持ちを話されていました。
そのうえで、苦しいときにはサポーターの力を貸してほしい、一緒に戦ってほしいと呼びかけられていました。
なんでしょう。言葉ひとつひとつに重みを感じるというか、かっこいいんですよね。
サポーターを喜ばせるためだけに、サッカーをするわけではない。
自分が勝ちたい。
チームを勝たせたい。
その本気を、サポーターの応援で後押ししてくださいってことですよね。
浅野選手は、広島に戻ってきたのではない
加入が発表されたときは、単純に、
「浅野選手が広島に帰ってきてくださる」
と思っていました。
けれど会見を聞いた今は、少し違う印象を持ちました。
浅野選手は、懐かしい場所へ戻ってこられたわけじゃなくて。
サンフレッチェ広島で新しい挑戦を始めるために、やって来られたということです。
これほどの経歴があれば、きっとほかにも選択肢はあったのだと思いますが、
その中で、最も大きなチャレンジとなる、広島を選ばれた。
迷いも怖さも抱えながら、自分で決断し、その選択を正解にしようとされている。
私は会見を聞いて、浅野拓磨選手のすごさは、サッカー選手としての実績だけではないのだと思いました。
自分の気持ちから逃げずに考えること。
迷いを隠さないこと。
自分で決めた道を、自分で引き受けること。
年齢に関係なく、引退するまでは、常に成長しようとすること。
言葉の選択が素敵なだけじゃない、なにか人として、ひとあじ違う感じがしました。
浅野選手がこれから、サンフレッチェでどのような姿を見せてくださるのか。
ますます楽しみになりました。
シーズンが始まるのが、めちゃめちゃ楽しみすぎます。




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