2026年10月24日(土)放送のドラマ『俺たちの箱根駅伝』第3話を見ました。
今回も面白かったです。
箱根駅伝を目指す学生たちの物語と、その中継を作り上げるテレビ局の人たちの物語。
この二つが並行して描かれているところが、このドラマの魅力ですね。
今回は特に、竹中直人さん演じるベテランアナウンサー・辛島文三の存在が気になりました。
仕事に対する情熱があり、実力もある。
でも、だからといって、あのような態度で周囲の人に接してもいいのだろうか。
長く組織で働いてきた身としては、いろいろ考えさせられる回でした。
※以下、第3話のネタバレを含みます。
第3話のあらすじ|箱根駅伝中継に思わぬ問題が
箱根駅伝まであと2か月。
大日テレビでは、箱根駅伝中継の準備が進められています。
ところが、長年センターアナウンサーを務めてきた前田久志が、病気治療のため緊急入院することに。
箱根駅伝の中継は、たくさんのアナウンサーやスタッフが関わる大きな仕事です。
その中心となるアナウンサーが不在になるのですから、大変な事態です。
チーフプロデューサーの徳重亮(大泉洋)が後任として考えたのは、ベテランアナウンサーの辛島文三(竹中直人)。
辛島は豊富な経験と高い技術を持つ一方、厳しい言動で周囲から敬遠されている人物でした。
一方、編成局長の黒石武(高橋克典)は、人気アナウンサーの丸太真二(戸塚純貴)を推薦します。
経験と実力を重視するのか。
それとも、別の可能性に目を向けるのか。
テレビ局の中で、難しい判断が求められます。
そして学生連合チームでも、キャプテンの青葉隼斗(小林虎之介)が過去の失敗を引きずり、思うような走りができずにいました。
テレビ局でも学生たちの間でも、それぞれの試練が描かれた第3話でした。
辛島さんのような人とは、一緒に仕事をしたくないかも
今回、私が一番考えさせられたのは、辛島さんの存在でした。
確かに、仕事はできるのでしょう。
経験も豊富で、箱根駅伝の中継に対する思いも強い。
だからこそ、徳重は辛島さんを起用したいと考えたのだと思います。
でも、私は正直なところ、ああいう言い方をする人とは一緒に仕事をしたくないなぁと思ってしまいました。
職場では、人間関係がとても大切だと思っているからです。
もちろん、みんなが仲良しである必要はありません。
仕事なのですから、厳しい意見を言わなければならない場面もあるでしょう。
でも、相手に何かを伝えるときには、言い方というものがあります。
どれほど正しいことを言っていても、周囲の人が萎縮してしまったり、嫌な思いをしたりするのであれば、それは本当にいいことなのだろうか。
一人の優秀な人がいることで、ほかの人たちが力を発揮できなくなってしまう。
そんな職場では、組織全体としてよい結果を出すことは難しいのではないかと思います。
仕事への情熱が強すぎるのかもしれない
ただ、辛島さんが意地悪な人なのかというと、そうではないようにも感じました。
むしろ、仕事に対する思いが強すぎるのではないでしょうか。
箱根駅伝という大きな舞台を、最高の形で視聴者に届けたい。
そのためには妥協したくない。
長年培ってきた経験があるからこそ、譲れないものがあるのでしょう。
その気持ちは理解できます。
でも、仕事に対する情熱が強いことと、その情熱を周囲の人にも求めてよいことは別だと思います。
みんなが同じ熱量で働いているわけではありません。
経験も違えば、得意なことも違う。
仕事に対する考え方だって、人それぞれです。
だからこそ、周囲への配慮が必要なのではないでしょうか。
仕事への情熱は、周囲の人を苦しめるものではなく、周囲の人の力を引き出すものであってほしい。
辛島さんを見ながら、そんなことを考えていました。
若手を抜擢して、育てていくのではダメなのかな?
もう一つ気になったのが、後任のアナウンサーの選び方です。
今回の箱根駅伝中継を成功させるためには、経験豊富な辛島さんが必要なのかもしれません。
でも、今回は多少うまくいかないことがあっても、将来有望な若手を抜擢して育てていくという選択肢はなかったのでしょうか。
もちろん、箱根駅伝は多くの人が楽しみにしている大きなイベントです。
失敗してもいいと簡単に言える仕事ではありません。
それでも、誰だって最初からベテランだったわけではないはずです。
どこかでチャンスを与えられ、経験を積み、少しずつ仕事ができるようになっていったのでしょう。
だったら、今度は若い人にチャンスを与えることも大切なのではないでしょうか。
若手を起用しながら、経験豊富な人たちが周囲で支える。
そんなやり方もあったのではないかと思いました。
目の前の仕事を成功させることは大切です。
でも、将来のために人を育てることも、組織にとっては大切な仕事です。
今、一番仕事ができる人を選ぶことと、これから仕事ができる人を育てること。
どちらも必要だからこそ、難しい判断なのだと思います。
ベテランだからこそ、若い人を育ててほしい
辛島さんほどの経験がある人なら、若い人たちに伝えられることがたくさんあるはずです。
長年の経験で培った技術や判断力。
実際に経験した人にしかわからないこともあるでしょう。
でも、周囲が近寄りにくいと感じてしまうような態度では、その貴重な経験を伝えることも難しくなってしまいます。
私は、ベテランの価値は、自分自身がよい仕事をすることだけではないと思います。
若い人が成長できるように手助けすること。
自分が持っている知識や経験を、次の世代につないでいくこと。
それも、ベテランだからこそできる大切な役割なのではないでしょうか。
自分一人が100点の仕事をするよりも、周囲の人たちがそれぞれ力を発揮できるようになる。
そんな職場のほうが、長い目で見れば強い組織になるような気がします。
青葉隼斗の挫折。学生たちの物語にも考えさせられる
一方、学生連合チームでは、キャプテンの青葉隼斗が苦しんでいました。
1万メートル記録挑戦競技会で、予選会での失敗が頭をよぎり、思うように走ることができません。
キャプテンとして仲間たちを引っ張っていこうとする気持ちはある。
それでも、自分自身のこととなると、なかなかうまくいかない。
一度失敗すると、また同じことを繰り返すのではないかと怖くなってしまう。
そんな気持ちは、スポーツに限ったことではないと思います。
仕事でも、一度大きな失敗を経験すると、それまで普通にできていたことが怖くなることがあります。
周囲から「頑張れ」と言われても、それだけで簡単に乗り越えられるものではありません。
そんな隼斗を支えようとするマネージャーの矢野計図や、甲斐監督の存在が印象に残ります。
人は、自分一人の力だけで立ち直れるわけではない。
周囲の人がどう関わるかによって、少しずつ自信を取り戻していけることもあるのでしょう。
テレビ局と学生連合。対照的な二つのチーム
今回、面白いなと思ったのは、テレビ局と学生連合という二つの組織の違いです。
学生連合では、それぞれ違う大学から集まった選手たちが、一つのチームになろうとしています。
失敗した仲間を支えたり、互いの気持ちを理解しようとしたり。
もちろん簡単ではありませんが、少しずつチームとして成長していく姿が描かれています。
一方、テレビ局では、優秀なベテランを起用するために、人間関係の難しさが浮き彫りになっています。
どちらも、よい結果を出したいという思いは同じです。
でも、組織としてのあり方は少し違うように感じました。
仕事ができる人を集めれば、よいチームになるのでしょうか。
それとも、お互いを尊重し、助け合える人たちが集まることのほうが大切なのでしょうか。
もちろん、どちらか一方だけでは足りないのでしょう。
ただ、私はやっぱり、安心して自分の力を発揮できるチームのほうがいいなぁと思います。
第2話に続いて、マネジメントについて考えてしまった
第2話では、伊藤沙莉さん演じる宮本菜月の、人に仕事を任せることの難しさが気になりました。
自分でやったほうが早い。
でも、それでは人が育たない。
マネジメントをする立場では、そんな葛藤があるものです。
そして今回の第3話では、誰に仕事を任せるべきなのか、という問題が描かれました。
経験豊富なベテランを選ぶのか。
将来性のある若手にチャンスを与えるのか。
どちらにもメリットとデメリットがあります。
さらに、個人の能力だけでなく、周囲との関係も考えなければなりません。
本当に難しいですよね。
箱根駅伝のドラマを見ているはずなのに、気づけば組織で働くことについて、いろいろ考えてしまいます。
これも、このドラマの面白いところだと思います。
まとめ|仕事ができることだけが、すべてではない
『俺たちの箱根駅伝』第3話。
今回の辛島さんの姿を見て、改めて考えたことがあります。
仕事に対する情熱は大切です。
高い技術や豊富な経験も、もちろん素晴らしいものです。
でも、それだけでよい仕事ができるとは限らないのではないでしょうか。
仕事は一人でするものではありません。
一緒に働く人がいて、それぞれの力を持ち寄って、初めて大きな仕事ができるのだと思います。
だからこそ、周囲への配慮や、相手を尊重する気持ちも大切にしてほしい。
そして、ベテランには、自分の力を発揮するだけでなく、若い人たちを育てる役割も担ってほしいと思いました。
徳重が辛島さんを選ぼうとした理由は理解できます。
でも、私はやっぱり、別の選択肢もあったのではないかなぁと思っています。
一人の優秀な人がいる職場よりも、みんなが安心して力を発揮できる職場のほうが、きっと強い。
そんなことを考えさせられた第3話でした。
学生連合の選手たちも、テレビ局の人たちも、これからどんなチームになっていくのでしょうか。
次回も楽しみです。






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