秋が深まってくると、温かい飲み物がおいしく感じられますね。
コーヒーもいいけれど、たまには紅茶をゆっくり楽しむのもいいものです。
ところで、**11月1日は「紅茶の日」**だということをご存じでしょうか。
紅茶というと、イギリスのアフタヌーンティーを思い浮かべますが、日本の「紅茶の日」には、意外な歴史が隠されているんです。
今回は、紅茶の日の由来や、日本人と紅茶の出会い、緑茶との違いなどをご紹介します。
11月1日が「紅茶の日」なのはなぜ?
11月1日の「紅茶の日」は、1983年(昭和58年)に日本紅茶協会が制定した記念日です。
その由来は、なんと江戸時代までさかのぼります。
きっかけとなったのは、**大黒屋光太夫(だいこくやこうだゆう)**という日本人の船乗りでした。
1782年、伊勢国(現在の三重県)から江戸へ向かっていた船が嵐に遭い、漂流してしまいます。
大黒屋光太夫たちは、長い漂流の末にアリューシャン列島へたどり着き、その後、ロシアで長い年月を過ごすことになりました。
そして1791年11月、ロシアの女帝エカテリーナ2世に接見し、茶会にも招かれたと考えられています。
この出来事が、日本人が外国の正式な茶会で紅茶を飲んだ最初の例とされ、11月1日の「紅茶の日」につながったのです。
ただし、実際に茶会へ参加した日付や詳しい状況については、はっきりした記録が確認されているわけではありません。
それにしても、紅茶の日の由来が、遭難した日本人の船乗りだったとは驚きですね。
華やかなティーパーティーを想像していたので、ずいぶん意外な歴史だと思いました。
日本で紅茶が広まったのはいつ?
日本で本格的に紅茶の生産が進められるようになったのは、明治時代です。
1878年には、政府が紅茶の製造技術を広めるための制度を設け、各地で紅茶づくりが進められました。
実は日本でも、昔から紅茶が生産されていたんですね。
その後、海外からの紅茶の輸入が広がり、家庭でも気軽に飲まれるようになりました。
最近では、国内で生産された「和紅茶」も注目されています。
日本の茶葉を使って作られる紅茶で、渋みが穏やかなものや、やさしい香りを楽しめるものなど、さまざまな種類があります。
紅茶と緑茶、実は同じ植物からできている!
ここで、ちょっと面白い豆知識をご紹介します。
紅茶と緑茶は、色も香りも味もずいぶん違いますよね。
でも実は、基本的には同じチャノキという植物の葉から作られているんです。
違いを生み出しているのは、主に茶葉の加工方法です。
- 緑茶:摘んだ葉を早い段階で加熱し、酸化酵素の働きを止める
- 烏龍茶:茶葉をある程度酸化させてから、加熱して止める
- 紅茶:茶葉の酸化を十分に進めてから加工する
一般には、この酸化の工程を「発酵」と呼んでいます。
紅茶の赤褐色や独特の香りは、この工程によって生まれるのです。
同じ植物から、これほど違う飲み物ができるというのは不思議ですね。
紅茶の種類にはどんなものがある?
紅茶にもいろいろな種類があります。
代表的なものをいくつかご紹介します。
ダージリン
インド北東部のダージリン地方で生産される紅茶です。
華やかで繊細な香りが特徴で、ストレートで飲むのにも向いています。
アッサム
インドのアッサム地方で作られる紅茶です。
濃厚な味わいとコクが特徴で、ミルクティーにもよく合います。
ウバ
スリランカのウバ地方で生産される紅茶です。
爽やかな香りと、しっかりした渋みが特徴です。
アールグレイ
こちらは産地の名前ではなく、ベルガモットという柑橘類の香りをつけたフレーバーティーです。
爽やかな香りが特徴で、アイスティーにも人気があります。
紅茶とひとことで言っても、産地や香りによってずいぶん違うんですね。
おいしい紅茶のいれ方
せっかく紅茶の日に飲むなら、いつもより少し丁寧にいれてみるのもいいですね。
茶葉を使う場合の基本的な方法をご紹介します。
① お湯をしっかり沸かす
紅茶には、沸かしたての熱いお湯が適しています。
② ティーポットを温める
あらかじめポットにお湯を入れて温めておくと、抽出中に温度が下がりにくくなります。
③ 茶葉とお湯を入れる
茶葉の量は商品によって異なりますが、1杯分につき2〜3g程度が目安です。
④ ふたをして蒸らす
蒸らし時間は茶葉の種類によって異なります。商品に書かれている時間を参考にしましょう。
⑤ カップに注ぐ
ストレートで楽しんだり、ミルクを加えたり。
好みに合わせて楽しめます。
ティーバッグでも、カップにふたをして蒸らすと香りを引き出しやすくなります。
紅茶の日には、ちょっとゆっくりした時間を
忙しい毎日を過ごしていると、飲み物もつい手軽に済ませてしまいます。
でも、お湯を沸かして、紅茶をいれて、温かいカップを両手で包む。
そんな数分間が、意外と気分転換になるのかもしれません。
紅茶には、ストレートティー、ミルクティー、レモンティーなど、いろいろな楽しみ方があります。
甘いお菓子と合わせてもいいですし、何も食べずに香りを楽しむのもいいですね。
まとめ|11月1日は紅茶でひと休み
11月1日の「紅茶の日」。
その由来は、江戸時代にロシアへ漂着した日本人、大黒屋光太夫の物語にありました。
普段何気なく飲んでいる紅茶にも、こんな歴史があるとは面白いですね。
さらに、紅茶と緑茶が基本的には同じ植物から作られているというのも、知っているようで意外と知らない話かもしれません。
秋が深まり、温かい飲み物が恋しくなる季節。
11月1日は、いつもより少しだけ丁寧に紅茶をいれて、ゆっくり過ごしてみるのもよさそうです。
お気に入りのカップで飲む紅茶は、きっといつもよりおいしく感じられるでしょうね。






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