『Tシャツが乾くまで』第8話感想・考察|充も咲子を知らなかった?篤彦は誰?

雑記

『Tシャツが乾くまで』第8話を見た。

今回は、いろいろな意味で立場が逆転した回だったように思う。

第7話では、充とあずさの「第3金曜日」の関係を知った咲子が、充に問い続けていた。

どうして私には話してくれなかったのか。

どうしてあずさには話せたのか。

妻である自分より、あずさの方が充のことを知っていた。

それは咲子にとって、二人が恋愛関係だったかどうかとは別のところで、かなりショックなことだったのだと思う。

ところが第8話では、その立場が逆になった。

今度は咲子が家を出て、

充が「自分の知らない咲子」を探すことになった。

そして見えてきたのは、

咲子もまた、充が知っているだけの人ではなかったということだった。

咲子がいなくなった

咲子が家を出ること自体は、第7話の最後と予告で分かっていた。

だから、第8話を見て「まさか咲子がいなくなるとは」と驚いたわけではない。

ただ、それ以前の物語を見ていたときには、今度は咲子がいなくなる展開になるとは想像していなかった。

ずっと「充はなぜ消えたのか」を追ってきたドラマだったからだ。

その充が帰ってきて、今度は咲子がいない。

これまで消える側だった充が、残される側になった。

でも私は、咲子と充が同じことをしたとは思わなかった。

咲子は周りの人には連絡していた。

自分は無事だと知らせたうえで、

充には言わないでほしいと頼んでいる。

一方の充は、スマホまで置いて姿を消した。

しかも一年間、生きているのかどうかさえ咲子には分からなかった。

同じ「いなくなる」でも、かなり違う。

咲子は充を困らせたかったというより、

今は充から離れなければ、自分の気持ちを整理できなかったのではないかと思った。

充が消えた日のことが、やっとつながった

今回、事故の日に何があったのかもかなり具体的に分かった。

充はあずさと長野へ向かっていた。

そしてサービスエリアで、咲子とのことを思い出す。

咲子が自分にとって「重り」になってくれていた。

だから飛んでいかずにいられた。

でも、その重さで自分が潰れそうになっていることにも気づいてしまった。

ここは、分かるような、分からないような、不思議な感覚だった。

咲子が嫌いだから逃げるのではない。

むしろ好き。

大切。

それなのに逃げる。

充自身も、普通の理屈では説明できないことを分かっている。

だからこそ、

「頭で理解したことにのっとって正しく生きられる人間が、何度も失踪を繰り返すと思いますか?」

という言葉になったのだと思う。

理屈では、咲子を傷つけると分かっている。

それでも逃げる。

充にとっての「逃げる」は、私が想像していた以上に、本人にも止められないものなのかもしれない。

でも。

だから仕方がない、とまでは私は思えなかった。

あずさは、充を止めていた

第7話では、充とあずさの「第3金曜日」の関係について考えた。

二人は本当にただの友達だったのか。なぜ充は咲子には話せないことを、あずさには話せたのか。

第7話を見たときの考察はこちらに書いている。

『Tシャツが乾くまで』第7話感想・考察|二人はもう「Tシャツが乾くまで」の関係ではなかった
ドラマ『Tシャツが乾くまで』第7話の感想・考察。充とあずさは不倫ではなかった。それでも二人はもう「Tシャツが乾くまで」の関係ではなかったのではないか。充が逃げた相手はあずさだった?二人の関係と充の行動について考えます。

今回、私がかなり印象を変えたのが、あずさだった。

第7話までを見ていると、

どうしてそこまで充に関わるんだろう。

どうして長野まで一緒に行くんだろう。

二人は本当にただの友達だったんだろうか。

そんなことを考えていた。

「Tシャツが乾くまで」の関係だったはずなのに、

もう、とっくにTシャツが乾くまでの関係ではなくなっていた。

そう思っていた。

でも第8話で、

充が本当に消えようとしたとき、

あずさは止めていた。

自分が咲子の立場だったらしんどすぎる。

好きな旦那さんが突然いなくなるなんて。

そう言った。

これは大きかった。

あずさは充に興味を持っていたと思う。

充と話すことも楽しかったのだろう。

だから第3金曜日に会い続け、長野にまでついていった。

でも、

咲子を傷つけてでも充を自分のものにしたい人ではなかった。

少なくとも私は、今回そう感じた。

恋愛だったのか、友情だったのか。

私は相変わらず、この二人の関係に名前をつけることができない。

でも、名前をつけなくてもいい関係だったのかもしれない。

ただ一つ確かなのは、

あずさは充が消えることに賛成していなかったということ。

それを知ったことで、

あずさという人の見え方が少し変わった。

そして、それだけに、

あのあとバス事故であずさが亡くなったことが、余計につらく感じられた。

「好きなら一緒にいろよ、ばーか」

そんな充に対して、直人が言った。

「好きなら一緒にいろよ、ばーか」

今回、一番すっきりした言葉だった。

充は、

嫌いだから逃げるわけではないと言う。

咲子のことは当たり前に好きだと言う。

充の中では、それは矛盾していないのだろう。

でも、残される側からしたら、

そんな「当たり前」は知らない。

好きなら一緒にいろ。

直人の言葉は乱暴だけれど、

8話まで見てきた私がどこかで思っていたことを、代わりに言ってくれたような気がした。

充には充の事情がある。

逃げてしまう本人にしか分からない感覚もあるのだと思う。

でも、

残される人には残される人の人生がある。

そこを忘れてはいけないのだと思う。

ところが、充も咲子のことを知らなかった

ここからが、第8話で一番面白かった。

咲子が帰ってこない。

充は咲子を探そうとする。

でも、

どこへ行ったのか分からない。

そこで周囲の人たちに、

自分の知らない咲子を教えてほしいと頼む。

なんだか不思議だった。

夫なのに。

長い間、一緒に暮らしていたのに。

妻が本当に困ったとき、

どこへ行く人なのかが分からない。

しかも周りの人たちは、咲子から連絡を受けている。

充には知らせないでほしいと言われている。

第7話と、ほとんど同じではないかと思った。

第7話では、

妻である咲子より、

あずさの方が充の知らない部分を知っていた。

咲子はそれに傷ついた。

ところが第8話では、

夫である充より、

周りの人たちの方が咲子の知らない部分を知っている。

今度は充の番だった。

夫婦だから、一番知っているとは限らない

ここまで見て、

このドラマは「夫婦とは何か」ということをずっと描いているのかもしれないと思った。

一緒に暮らしている。

毎日顔を合わせている。

好きな食べ物も、

嫌いな食べ物も、

生活の癖も知っている。

それでも、

その人の全部を知っているわけではない。

むしろ、

夫や妻には見せない自分がある。

友達にしか話さないことがある。

昔の友人だけが知っている自分もいる。

それは、夫婦としておかしなことなのだろうか。

第7話を見たときには、

私はどうしても、

「どうして充は妻には話せないのに、あずさには話せるんだろう」

と思っていた。

でも第8話を見て、

少し分からなくなった。

咲子にだって、

充の知らない咲子がいる。

もしかすると、

誰かを愛することと、

その人のすべてを知っていることは、

別なのかもしれない。

充が知っている咲子は、本当に「咲子」なのか

そして、ここから第9話につながる。

第9話の予告では、

充と出会う前の咲子について、

「飽き性で新しい物好き、切り替えが早い」

という人物像が語られるらしい。

これは、私がこれまで見てきた咲子の印象とはかなり違う。

穏やかで、

思慮深く、

じっくり考えて、

人を待つことのできる人。

私はそんなイメージを持っていた。

充も、おそらくそうだったのだと思う。

でも、

それは「充と一緒にいる咲子」だっただけなのかもしれない。

人は誰といるかによって変わる。

結婚して変わることもある。

年齢を重ねて変わることもある。

昔の咲子も本物。

充と暮らしていた咲子も本物。

今回、一人で海辺の街へ向かった咲子も本物。

どれが「本当の咲子」なのかと考えること自体が、

もしかすると違うのかもしれない。

そして、篤彦は誰なのか

最後に突然現れた篤彦。

井ノ原快彦さんが出てきたことにも驚いたけれど、

それ以上に、

「この人は誰?」

と思った。

咲子は海辺の街で、

篤彦と、男の子と女の子に迎えられた。

その様子を見る限り、

初めて会ったような関係ではない。

かなり親しいように見える。

元恋人?

昔からの友人?

親戚?

いろいろ考えられる。

ただ、私はまだ元恋人だとは決めたくない。

充とあずさの関係を見て、

男女二人が親しければ恋愛なのか、とずっと考えてきたドラマだからだ。

ここでまた、

男と女だから元恋人だろう、

と決めつけたら、

同じことを繰り返しているような気もする。

ただ一つ気になるのは、

充が篤彦の存在を知らないらしいこと。

篤彦が何者なのか以上に、

「咲子には、夫の知らないこんなに親しい人がいた」

ということの方が、

私は気になる。

咲子の「秘密」とは何なのだろう

TBS公式の第9話あらすじには、

咲子が抱えていた大きな「秘密」が明かされるとある。

篤彦と子どもたちは、その秘密に関係しているのだろう。

ここまでのドラマでは、

ずっと充の秘密を追ってきた。

なぜ消えたのか。

どこにいたのか。

あずさとはどんな関係だったのか。

咲子も、

私たち視聴者も、

充のことを知ろうとしてきた。

でも、

今度は咲子の番らしい。

考えてみれば、

私は咲子のことをどれくらい知っているのだろう。

充を待っていた妻。

夫を探していた妻。

夫の秘密を知って傷ついた妻。

ずっと、

「充の妻」として咲子を見ていた気がする。

でも咲子には当然、

充と出会う前の人生がある。

充とは関係のない人間関係がある。

充の知らない思い出もある。

篤彦は、

そんな「充の妻ではない咲子」を知っている人なのかもしれない。

今度は充が「知らなかった妻」を知る番

第7話を見たとき、

私は、

咲子は夫のことを何も知らなかったのかもしれない、

と思った。

でも第8話を見て、

それは咲子だけではなかったのだと思った。

充もまた、

咲子のことを知らない。

夫婦だから一番近い。

夫婦だから一番知っている。

そんな単純な話ではないらしい。

それでも二人は夫婦だった。

一緒に暮らし、

好きなものや嫌いなものを知り、

何気ない毎日を重ねてきた。

それも嘘ではない。

知らない部分があるから、

これまでの夫婦生活まで嘘になるわけでもない。

では、

「相手を知る」って何なんだろう。

第7話までは、

咲子がその問いを突きつけられていた。

そして第8話からは、

その問いがそのまま充に返ってきたように思う。

最後に現れた篤彦は、

充の知らない「咲子」をどこまで知っているのだろう。

そして、

咲子が隠していた大きな秘密を知ったとき、

充はどうするのだろう。

自分にも、

妻に言わずに消えた一年がある。

妻には話せず、

あずさには話せたことがある。

だからこそ、

咲子にも「自分には話していなかった人生」があったと知ったとき、

充がそれをどう受け止めるのかが気になる。

今度は充が、

「自分の知らなかった妻」を知る番なのだろう。

第9話がかなり気になる。

プロフィール
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たけのこ

50代女性会社員です。子育てがひと段落し、趣味を楽しみながら定年までの会社員生活を過ごしています。
趣味はサンフレッチェ広島を中心としたJリーグ観戦。最近はWEリーグも気になり始めました。その他、好きなYoutuberさんの話など、日々気になったことを綴っています。

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