見えているのに、見えていないふり

20260411サンフレッチェ広島vs清水エスパルス 雑記

電車の中で、
少し離れた席に座っていた人が、
うつむいたまま動かなかった。

眠っているのか、
それともただ目を閉じているだけなのか、
よくわからなかった。

誰も声をかけない。

ちらっと見る人はいるけど、
すぐにスマホに戻る。

「大丈夫ですか?」

その一言は、
思っているよりも遠い。

たぶんみんな、気づいている。
でも同時に、気づいていないことにしている。

関わると面倒かもしれないし、
間違っていたら恥ずかしいし、
自分じゃなくてもいい気がするから。

職場でも、似たようなことがある。

明らかに余裕がなさそうな人。
何度も同じミスをしている人。
声をかければ、少しは変わるかもしれないのに。

でも、言わない。

「自分の仕事じゃないから」
「本人が言わないから」
「前にも言ったし」

理由はいくらでも出てくる。

気づいているのに、
見えていないふりをするのは、
たぶんすごく簡単だ。

そして、すごく安全だ。

でも、ふと思う。

もしあのとき、
誰かが一言かけていたら。

もしあのとき、
自分が少しだけ踏み出していたら。

何か、変わっていたのだろうか。

正解はわからない。

でも、何もしていないことだけは、
はっきりと残る。

見えているのに、見えていないふり。

それは、優しさじゃない。
でも、悪意とも言い切れない。

だからこそ、
少しだけ厄介だ。

今日もまた、どこかで、
誰かが気づいている。

そして、
静かに目をそらしている。

プロフィール
この記事を書いた人
たけのこ

50代女性会社員です。子育てがひと段落し、趣味を楽しみながら定年までの会社員生活を過ごしています。
趣味はサンフレッチェ広島を中心としたJリーグ観戦。最近はWEリーグも気になり始めました。その他、好きなYoutuberさんの話など、日々気になったことを綴っています。

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