※両作品のネタバレを含みます。
『Tシャツが乾くまで』と『ラストノート』。
どちらも最終回まで見終わった。
そして、ふと思った。
私にとっては、『Tシャツが乾くまで』のほうが圧倒的に面白かった。
でも、なぜだろう?
『Tシャツが乾くまで』は、正直、かなりのとんでも展開だった。
「いやいや、そんなことある?」
と思うような場面もあった。
それなのに、毎週、次の放送が待ち遠しかった。
一方、『ラストノート』も最後まで見たし、結末が気にならなかったわけではない。
でも、あの夢中になる感じはなかった。
この違いは何だったのだろう。
少し考えてみた。
早く次が見たかった『Tシャツが乾くまで』
『Tシャツが乾くまで』を見ていると、予想外の展開が次々と起こった。
「えっ、そうなるの?」
「この先、どうなるんだろう?」
そんなことを考えながら見ていた。
そして、1話が終わると、早く次が見たくなった。
もちろん、単に意外な展開があれば面白いというわけではない。
どんなに驚くような出来事が起きても、登場人物に興味がなければ、それほど夢中にはならないはずだ。
では、私は何に引き込まれていたのだろう。
主人公は本当はどう思っているんだろう?
改めて振り返ってみると、『Tシャツが乾くまで』を見ている間、私は主人公の気持ちをずっと考えていた気がする。
なぜ、そんな行動をするのか。
本当は誰のことを思っているのか。
あの言葉は、どういう意味だったのか。
物語の展開だけでなく、主人公の心の中が気になっていた。
しかも、新しい出来事が起こるたびに、それまでの行動の意味まで違って見えてくる。
「あのときのあれは、そういうことだったの?」
そんなふうに、過去の場面まで振り返りたくなる。
次に何が起きるのか知りたい。そして、主人公が何を考えているのかも知りたい。
この二つが重なっていたから、あんなに夢中になったのかもしれない。
『ラストノート』では、何が気になっていたのか
一方、『ラストノート』はどうだっただろう。
葵と澄晴は、最終的にどうなるのか。
二人は一緒になるのか。
それとも別々の道を歩むのか。
もちろん、結末は気になっていた。
でも、思い返してみると、葵が本当は何を考えているのか、そこまで深く考えながら見ていなかった気がする。
なぜだろう。
葵の気持ちや葛藤が、比較的分かりやすく描かれていたからかもしれない。
あるいは、私自身が主人公の内面をもっと知りたいと思うほどには、引き込まれていなかったのかもしれない。
どちらなのかは分からない。
ただ、今になって気づいた。
『ラストノート』では、主に「二人はどうなるのか」を気にしていた。
でも、『Tシャツが乾くまで』では、それだけではなかったのだ。
最後の白いTシャツが、今でも気になっている
『Tシャツが乾くまで』の最終回。
最後に映った、庭に干されていた男性物と思われる白いTシャツ。
あれは、いったい誰のものだったのだろう。
私は、どうしても樹生のものに思えてしまう。
でも、久しぶりに帰ってくる充の服を洗濯してあげていたのかもしれない。
そう考えると、また違う結末が見えてくる。
結局、答えは分からない。
でも、その分からなさが面白い。
最終回が終わっても、まだ登場人物たちの暮らしや気持ちを想像している。
ドラマは終わったのに、私の中ではまだ終わっていない。
これも、面白かった理由の一つなのだろう。
私が面白いと思うドラマは、登場人物の心の中を知りたくなるドラマなのかもしれない
今回、二つのドラマを比べてみて、ようやく気づいたことがある。
私は、意外な展開が好きなのだと思っていた。
もちろん、それもある。
でも、それだけではなかった。
その展開の中で、登場人物が何を考え、何を感じているのか。
それを想像することも、ドラマを見る楽しみだったのだ。
だから、とんでもない展開でも面白かった。
予想外の行動をする主人公を見て、「そんなのおかしい」と切り捨てるのではなく、「どうしてそうしたんだろう」と考えたくなった。
そして、その答えを知りたくて、次の放送を待っていた。
『ラストノート』も、自分の人生を自分で選ぶというテーマについて考えるきっかけをくれた。
それはそれで、見てよかったと思っている。
ただ、ドラマとして夢中になったのは、やはり『Tシャツが乾くまで』だった。
「この先どうなるんだろう?」だけでなく、「この人は本当はどう思っているんだろう?」
この二つを同時に考えさせてくれるドラマ。
私が見たいのは、そういう作品なのかもしれない。
次にドラマを選ぶときは、そんな視点でも探してみようと思う。




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